キタサンショウウオなど希少な動植物が確認されている湿原や市街化調整区域などに大規模な太陽光発電計画が次々に浮上している問題で、北海道釧路市の蝦名大也市長は2日の記者懇談会で、1年後をめどに建設に歯止めをかけるための条例の制定を目指す意向を表明した。
太陽光発電に限定した条例にするか、景観や自然環境なども含めた形にするかは今後、審議会にかけて検討する方針で、「年度内にも条例化を実現したい」としている。
市は、人と自然が共生する持続可能な地域社会の発展に寄与することを掲げ、昨年7月に「市自然と共生する太陽光発電施設の設置に関するガイドライン」を施行。法令や条例に基づく手続きの徹底▽設置に適当でない25種類のエリア▽事業者の順守義務▽工事着手60日前までの届け出義務――などを定めた。
しかし罰則規定がなく、蝦名市長は「一定の成果があったとはいえ、守られない事例も起きた」などとして、条例化についても検討を進めてきた。
例年6月に行われる市環境審議会で意見を集約して条例の内容を検討した上で、パブリックコメントを募集し、年度内の条例化を目指す。【本間浩昭】
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