米アマゾン・ドット・コムが7月に設立30年を迎えました。電子商取引(EC)とクラウドコンピューティングの両市場で世界最大手に上り詰めた一方で、雇用環境や公正競争をめぐって摩擦を引き起こしています。連載「Amazon30年の軌跡」では投資家や元幹部、競合企業、従業員らの証言に基づき、同社が社会にもたらした「アマゾン・エフェクト」の実像を多面的に描きました。

①「Amazon分割を」 創業支えた投資家、ベゾス氏に失望


アマゾンが本社を置く米西部シアトル。同社の高層ビル群を見上げる市街地に、同社の創業期に資金を提供した投資家の一人がオフィスを構える。株式売却で巨額のリターンを得たものの、地元を離れた創業者ジェフ・ベゾス氏への失望を隠さない。巨大企業が社会の分断を招いているとして、アマゾンの分割まで主張している…続きはこちら

②Amazon倉庫変えた逆転の発想 人ではなく商品が動く


アマゾンのECの強みは競合他社を寄せ付けない配送スピードだ。世界の物流施設を走り回る75万台のロボットが支える。起点となったのは2012年の米キバ・システムズの買収だ。無名のスタートアップが「逆転の発想」で生み出したある発明が、アマゾンの倉庫の姿を一変させた…続きはこちら

③Amazon、ベゾス流でプライム強行 乗り越えた倒産不安


アマゾンを代表するサービスが2005年に登場した有料会員制度「アマゾンプライム」だ。翌日配送無料や動画配信など特典によって消費者のニーズを丸抱えする。原型となるアイデアを発案した元幹部は、絶えず顧客の不満の中に商機を見いだそうとする「ベゾスイズム」の産物だったと証言する…続きはこちら

④Amazon効果で淘汰の書店、因縁の地で再起 資産は店員


30年前にインターネット書店として産声を上げたアマゾン。最初のライバルが米大手書店チェーンのバーンズ・アンド・ノーブル(B&N)だ。ネット通販が既存の小売業を淘汰する「アマゾン・エフェクト」で経営難に陥ったが、投資ファンド傘下で再起した。連載の4回目は老舗書店の復活劇を取り上げる…続きはこちら

⑤「倉庫でしか働けない」 Amazon労組が映す米国の苦悩


米ニューヨーク市マンハッタンの南に浮かぶスタテン島。アマゾンが運営する大型倉庫の近くに、米国初の同社の労働組合が拠点を置く。待遇改善を求める作業員らが会社側との対立の末に2022年に結成した。連載の最終回は、全米最大規模の雇用主となった同社が映し出す米国社会の苦悩を描く…続きはこちら

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