さくらインターネットの生成AI向けクラウドサービス「高火力」を提供する石狩データセンター(北海道石狩市)

さくらインターネットは19日、米エヌビディアなどから画像処理半導体(GPU)8000個を追加調達すると発表した。人工知能(AI)の開発に使うスーパーコンピューターの整備に向け、GPUを組み込んだ高性能サーバーを増やす。従来計画と合わせて2027年末までに合計1万個のGPUを購入する。

さくらネットは23年以降、エヌビディアなどから2000個のGPUの調達を進めている。エヌビディア製のGPUは世界中で調達競争になっており、従来計画を大幅に上回る導入計画が実現すれば、成長の後押しになる。

GPUを組み込んだ高性能サーバーを28年3月末までに整備し、さくらネットが「高火力」と名付けた生成AI向けのクラウドサービスを強化する。生成AIの開発などを手がける企業にサーバーの計算能力を提供する。

24年度から30年度までにGPU以外のサーバー部品の調達や保守費用も含め、1000億円を投資する。投資費用の半分は経済産業省が補助する。AI開発が経済安全保障の観点で重要だとみて、スパコンを国内で整備する。1000億円のうち214億円は25年3月期中に投資する。

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