ラピダスの東哲郎会長はAI需要の伸びを踏まえ「低消費電力で高性能な2ナノメートル半導体は最適だ」と話した(22日、札幌市)

最先端半導体の製造を目指すラピダスの東哲郎会長は札幌市内で講演し、同社などの半導体関連産業が2036年ごろまでに北海道内総生産(GDP)に及ぼす累計の効果について「試算では18兆4000億円の付加価値が出る」と語った。

ラピダス進出に伴う経済波及効果に関しては、北海道経済連合会などで構成する北海道新産業創造機構(ANIC、札幌市)が23年11月、道内総生産への影響額(23〜36年度の累計)は最大11兆2000億円になるとの試算を発表していた。

ラピダスがANICの結果を踏まえ、道内総生産への効果を再試算した。同社や関連サプライヤーによる効果に加え、半導体の組み立てなどを担う後工程請負会社(OSAT)や他産業の生産性向上によって創出される波及効果も踏まえた。

東会長は札幌商工会議所などが札幌市内で開いたセミナーで講演した。人工知能(AI)需要が伸びると消費電力も増えることに触れ、同社が量産を目指す2ナノメートル半導体は「低消費電力と高性能を実現できるため最適だ」と話した。

同社が工場を建設中の北海道千歳市については、海外企業が進出し外国人が増えることを踏まえ「教育や医療などの基本的なインフラや住宅を早急に考える必要がある」と指摘した。

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