京極夏彦さんが脚本を書き、歌舞伎座で上演が始まったのは「狐花」という演目で、初日の4日は京極さんも観劇に訪れました。
主人公は、京極作品で人気の「百鬼夜行」シリーズに登場する中禅寺秋彦の曾祖父にあたる人物で、松本幸四郎さんが演じます。
中村七之助さん演じる美しい青年の幽霊騒動をめぐり次々と起きる悲しい事件の解決に挑みます。
このほかにも中村勘九郎さんら豪華な顔ぶれがそろい、鍵となる赤い彼岸花がたびたび使われる中、“京極ワールド”が幻想的に表現されました。
初日の舞台を見た京極さんは「小説は書かれてないところが大事で、読者は行間をいかに生み出すかが大事です。一方で演劇はその部分をどう作るかですが、今回は見事に小説の行間を埋め、紙背を描いてくれました」と話していました。
稽古には一切、立ち会わなかったということで、「役者さんたちに全幅の信頼を置いて舞台作りはお任せしました。おもしろかったと思ったら全部、役者さんらの力で、おもしろくなかったとしたら僕の責任です」と冗談めかし話していました。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。