九州電力グループの九電ネクスト(福岡市)は8日、顧客の駐車場に太陽光パネル付きカーポートを設置して売電する法人向けサービスを始めたと発表した。発電した電気はすべて敷地内で消費してもらい、発電量に応じて顧客から料金を受け取る。初期費用を抑えつつ再生可能エネルギーを活用したいというニーズを取り込む。

高圧以上の電力の供給を受ける法人を対象とする。料金は1キロワット時当たり29円。契約期間は15年間で、終了後は支払いが不要になる。今回のようなサービスは「オンサイトPPA(電力購入契約)」と呼ばれる。

年間発電量は天候にもよるが約1万2000キロワット時を見込む。九電の足元の料金に比べると1カ月当たり1万1000円ほど負担が増えるが、標準的な施工で済めば、初期費用はかからない。二酸化炭素(CO2)排出量を年間5.7トン削減する効果があるという。

サービス名は「SOLA(ソラ)晴れ」。カーポートは自動車4台分で1セットとした。中小規模の病院やゴルフ場などを顧客として想定している。近年は遊休地などを活用した太陽光パネルの設置が進み、未開発の場所として駐車場の上部空間が注目されつつある。カーポートは非常時にスマートフォンなどの充電にも使えるという。

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