マイコプラズマ肺炎は、子どもに多い細菌性の感染症で、発熱や長引くせきが特徴です。
ことしは、夏ごろから患者数が急増し、国立感染症研究所のまとめによりますと、全国およそ500か所の医療機関から報告された患者の数は、今月13日の時点で、現在の方法で統計をとり始めてからの最多を3週連続で更新しています。
流行が続く中、日本呼吸器学会や日本感染症学会など5つの学会は、感染対策を呼びかける提言を公開しました。
それによりますと、マイコプラズマ肺炎は、
▽学校で流行を起こしやすいほか
▽家庭内で子どもから大人に感染することも多い
としたうえで、
▽せきや、くしゃみによる飛まつで感染が広がることから、マスクの着用や換気といった対策が有効だとしています。
そして、
▽せきなどの症状があり、周囲に同じような症状の人がいる場合は、感染している可能性があるため、医療機関を受診するよう勧めています。
また、マイコプラズマ肺炎の治療に一般的に使われる抗菌薬に、耐性のあるタイプの菌が確認されているため、抗菌薬の投与を受けても、数日以内に症状が改善しない場合は、再度医療機関に相談してほしいとしています。
日本呼吸器学会の理事で、長崎大学病院の迎寛教授は「多くの場合は軽症なので、過剰に心配する必要はないが、潜伏期間が長いため気が付かないまま感染を広げてしまうことがある。マスクの着用や手洗いといった基本的な感染対策を徹底してほしい」と話しています。
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