関西電力が北海道・後志地方で進めている風力発電事業について、地元の市民団体「余市町の風力発電を考える会」ら3団体は9日、事業の撤回を求める要望書を道に提出した。同会の安田朋弘共同代表(41)は「関電の住民説明会では質疑や回答はなく、理解を深めるどころか不信感を抱いた。道が各町長らと話し合い、厳しく対応してほしい」と訴えた。
関電が計画を進めているのは、「(仮称)古平・余市ウインドファーム事業」で、2022年5月に国や地元自治体などに事業計画案を提出。その後、建設による周辺環境への影響を調査した結果、事業想定エリア内で希少価値の高い高山植物を確認したとして23年11月、計画の規模縮小を発表した。
関電は同年12月、仁木、古平、余市の3町で住民説明会を開いたが、自然生態系や人体への悪影響が懸念されていることから、住民からは反対の声が根強い。
「仁木町の風力発電を考える会」の穂積豊仁代表(47)は「北海道の素晴らしい自然を未来の子供たちに残せるように、何としてでも守りたい」と話した。【金将来】
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