人材育成で協定を結んだ北九州市の武内和久市長㊨と北九州高専の鶴見智校長(10日、北九州市)

北九州市と北九州工業高等専門学校は、半導体や次世代自動車などの産業分野で活躍する実践的な技術人材の育成で協力する。10日に連携協定を結んだ。地元企業の若い技術者を対象にした社会人向けリスキリング(学び直し)講座を開設する。理工系人材の裾野を広げるため、小中学生を対象にした科学や芸術を横断的に学ぶ「STEAM教育」に高専の教員や学生が参加する。

社会人向け講座は人工知能(AI)やデータサイエンスなどをテーマに2025年にも始める。他の教育機関も参加して年10人程度を再教育する。

産学の研究開発施設が集まる「北九州学術研究都市」に北九州高専の拠点を置き、スタートアップの共同研究や試作品開発を支援する。高専の学生に対して地元企業の課題を取り上げる解決型の教育にも取り組む。

北九州高専はロボットやエネルギー、コンピューターなど5つのコースを持ち、1学年200人が学ぶ。鶴見智校長は10日の協定締結式で「地域企業との連携を深め、学生の起業マインドを醸成したい」と話した。武内和久市長は「北九州高専の地元企業への就職率を高めるきっかけにもなってほしい」と期待を示した。

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