福島第一原発の事故で溶け落ちた核燃料と周囲の構造物が混じり合った「核燃料デブリ」について、国と東京電力は、初めての試験的な取り出しをことし10月までに2号機で開始する計画です。

東京電力は取り出しの開始に向けて、格納容器内部に通じる配管を塞いでいた堆積物を、棒状の機械で突き崩したり、水で押し流したりして、除去する作業を進めてきました。

その結果、デブリの取り出しに使う装置が入る広さが確保できたとして、13日、除去作業が完了したと発表しました。

デブリの試験的取り出しは、使用予定だったロボットアームの製造や、配管内の堆積物の除去に時間がかかったことから、これまで3回延期されていて、ロボットアームの代わりにより細い伸縮式の棒状の装置を用いる別の工法に見直し、5月9日に原子力規制委員会から認可されています。

今後、堆積物の除去装置を撤去し、デブリの取り出しに使う棒状の装置の操作訓練や設置作業などを進める予定で、東京電力は、10月までの取り出し開始を目指し、具体的な工程を精査していくとしています。

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