肥後銀行と鹿児島銀行を傘下にもつ九州フィナンシャルグループ(九州FG、熊本市)は13日、2023年度の半導体関連の新規融資額が約1千億円に達し、前年度に比べて2.5倍に増えたと発表した。

 傘下の肥後銀行が国内外の約700社に貸し出した。台湾積体電路製造(TSMC)の進出にともない、サプライチェーンの企業が新たな設備投資をするための資金需要が高まっているという。

 笠原慶久社長は記者会見で、TSMC第2工場の建設が決定したことなどから「今後も台湾や東京、関西、中京圏を含めて多くの企業が熊本をはじめ九州に投資しようとしている」と説明。「地元企業もそれに呼応して投資を進めている。資金需要は高い。しっかり業績に取り込んでいきたい」と語った。

 九州FGが発表した23年度の決算は、売上高にあたる連結の経常収益が前年比3.8%増の2225億円、最終的なもうけを示す純利益が同6.9%増の263億円だった。(渡辺淳基)

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