炭化ケイ素と独自の回路構成を採用した電力変換器=神戸大提供

神戸大学などは電気の電圧を調節する電力変換器の効率を従来比で3ポイント以上高い98.3%に向上した。電力の損失が小さい半導体材料を使い、独自の回路構成も採用した。特に再生可能エネルギーと蓄電池を組み合わせた小規模な電力網向けに有用だ。

電力変換器は電気自動車(EV)と定置用蓄電池、電力網の間で電力をやりとりする際に電圧を変える。近年需要が増えている用途が再エネを使う小さな電力網だ。従来のシリコンを使う変換器は電力の損失が大きい問題があった。

神戸大などが開発した電力変換器は炭化ケイ素という電力損失が小さい材料でできた半導体素子を使う。その上で新たな回路構成を考案したことで電圧を変える効率を高めた。従来の変換器に比べて約2倍の幅広い電圧で使える上に故障も減らせる。今後、より高い電圧で使えるように装置を改良していく。

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