能登半島で2020年12月ごろから活発化した群発地震に雪が影響している可能性があるとの分析結果を、米マサチューセッツ工科大や東京大などのチームが21日までに米科学誌に発表した。雪の重みで地下の圧力状態が変化し、地震が起きやすくなるとみている。
チームの小原一成・東大教授(地震学)は「地震発生には、地下での力の加わり方だけでなく、雪などの環境要因も影響している可能性がある。詳しい仕組みはさらに調べる必要がある」としている。
能登半島の地下深くには水などの「流体」の存在が指摘され、浅いエリアへ上昇した水が断層活動を誘発しているとの見方がある。地殻内の隙間を埋める水の圧力「間隙水圧」が高いと、断層が滑りやすくなると考えられている。
チームは、半島にある複数の地震計に記録された12~23年のデータを収集。地震波が地中を伝わる速度の変動を調べた結果、夏は速く、冬は遅くなる傾向があることが分かった。
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