2002年の高知国体以来男女同時優勝を果たした国スポ新体操。佐賀代表・神埼清明は全国高校選抜・インターハイと合わせて三冠達成。その道のりに密着しました。
国民スポーツ大会佐賀代表神埼清明高校新体操部。
今年3月の全国高校選抜・8月のインターハイで優勝を果たし国スポで優勝すれば30年ぶりの三冠達成となります。
【松岡監督】
「私が高校3年生のときに三冠をとった。それからずっと塗り替えられてなくてぜひ教え子にその記録を抜いてもらいたい」
「動く芸術」とも言われ柔軟性・曲に合わせた美しい動き・力強さなどが求められる新体操。
5人が一体となりダイナミックな技を次々と繰り広げ、迫力のある演技で観客を魅了します。
動画を見ながらメンバーに指示をするのはキャプテンを務める中田光乃介選手です。
【中田選手】
「常に練習から本番を意識して練習するのがとても大事だと思っていて課題が残らないようにその日を終えるということを意識してやっている」
5人の動きが揃っているかを確認し、納得のいくまで練習を重ねます。
神埼清明の団体演技の見どころは・・
【松岡監督】
「宙返りの高さやスピードを見てもらいたいのと演技の後半にもってきている組体操『ブランコ』という技」
技の難度や運動量などを評価する構成点と、技の正確性や柔軟性などを評価する実施点の合計を競う新体操。
神埼清明の演技には、アクロバティックな動きを連続して行うタンブリングが4回も入っています。
【中田選手】
「タンブリングの速さが段違いで違うし、高さも他のチームよりも高いと思う」
中でも、手をつかずに宙返りをする「テンポ」という大学生レベルの技が入っているところに注目です。
そして、演技の終盤に組み込まれているのが監督一押しの大技「ブランコ」。
【松岡監督】
「観客も味方に付けたいので観客がみてすごいなと思うような動きを何カ所も入れている」
【中田選手】
「いつも通りの演技をしてぶっちぎりで完全優勝して全国三冠をとれるように頑張りたいと思う」
団体と個人の両方で総合順位が決まる国スポ。
個人で高得点を狙うのは阿部かん介選手です。
【松岡監督】
「細かいところもずっとリングが動いているのでそういうところが加点されていく。ノーミスで決めてくれればいい点数が出ると思う。期待している」
【阿部選手】
「ノリに乗れる曲でやっているので僕の演技とその曲で楽しく演技するところをみんなにみてもらえたらなと思っている」
小学5年生から新体操漬けの毎日を過ごしてきた阿部選手。これまで思うようにいかないこともありました。
【阿部選手】
「一回タンブリングを失敗してしまってそこから1年くらい怖くて何も跳べなくなった」
この試練を乗り越えることでさらに技に磨きがかかると信じ、努力し続けたと話します。今回の国スポで高校の大会は一区切り。
【阿部選手】
「やっぱりそれは国スポの金メダルが欲しいです。金メダル3個並べたいので三冠の。この世代強いなってみんなが言うような世代にします」
日々、ハードな練習に打ち込む選手たちを陰で支えているのがマネージャーの存在です。
「ユニフォームにキラキラつけてます」
国スポ本番で着用するレオタードです。
【マネージャー 石松凛さん】
「少しでも選手が演技をするときの自信につながるようにという願いを込めて作っている」
【マネージャー 久富楓佳さん】
「みんなに喜んでもらえるような衣装にしたいと思う」
【マネージャー 高野椿さん】
「日本一になってほしい」
【阿部選手の母】
「国体のために三年間頑張ってきたので練習の成果を出して頑張って優勝してほしいです」
【中田選手の父】
「今日は普段通りやってくれれば絶対いけると思うので」
前日の個人では、4種目すべて高得点を出し出場した10チームの中で唯一の16点台をマーク。首位に立ちました。
【阿部選手】
「一つミスはあったが、足キャッチやタンブリングを成功させることができたのでよかった。団体でしっかりノーミス出して優勝できればなと」
この3分間の団体演技が勝敗を左右します。
強みとしているタンブリング。5人の動きを合わせしっかりと決めると・・
演技終盤注目の大技「ブランコ」です。見事成功!
会場は、盛大な拍手と歓声に包まれました。
神埼清明は2大会連続4度目の優勝。悲願の三冠達成となりました。
【松岡監督】
「もう何年も前から3年生については3年間、この日のためにやってきたので、よく頑張ったなと伝えたい」
【中田選手】
「一番の見せ場であるブランコという技がきれいに決まったことが今日の試合の中では一番良かったかなと思う」
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