【台北=龍元秀明】台湾経済部(経済省)は21日、米半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が台湾南部の2カ所に研究開発センターを設けると明らかにした。総投資額は86億台湾ドル(約390億円)で、台湾当局が33億台湾ドルを支援する。
それぞれ南部の高雄市と台南市に立地する。台湾メディアによると400人ほどを雇用し、人工知能(AI)向け半導体や、電気処理を光に置き換える「光電融合」などの研究開発を手掛ける見通しだ。台湾企業や地元大学との共同研究も想定する。
AMDはデータセンターなどで用いるAI半導体の開発に力を入れ、先行する米エヌビディアを追っている。主要な生産委託先である台湾積体電路製造(TSMC)などサプライチェーン(供給網)の集まる台湾で、研究開発体制を強化する。
台湾の頼清徳(ライ・チンドォー)政権は台湾を「AIの島」にすると掲げ、関連企業の支援や誘致を進めている。AI半導体で先行するエヌビディアも台湾に新たな研究開発センターやスーパーコンピューターの設置を計画している。
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